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前掛けに入れた文字’豚肉職人’を目指して…:和家養豚場 和家さまインタビュー

前掛け仕事人インタビュー!~茨城・和家養豚場 和家さん~

今回は、私・西村が、東京から車で2時間ちょっと、茨城県で養豚場を営んでおられる
和家養豚場さんにお伺いし、いろいろとお仕事についてインタビューして来ました!

養豚業を営む和家さまが、業界の常識を突破し、「豚肉の販売」にチャレンジされている姿をぜひご覧下さい。

前掛け-こんにちは!道を迷ってしまい、遅れて申し訳ありませんでした。今日はよろしくお願いします。

「いえいえ、大丈夫です。みなさん、よく迷われるんですよ(笑)。」

-早速ですが、現在なさっているお仕事について教えていただけますか?

「養豚場をやっています。
常時3000頭くらいですかね。通常6ヶ月で育って出て行きます。
同時に豚肉の販売も始めました。直接、施設や飲食店さん、お客さんへの豚肉の販売を行ってます。100gから注文出来るんですよ。」


-100gからですか、お客の方からすると、それはうれしいですね。
通常は、養豚場さんは豚を出荷するまでがお仕事で、加工後の’豚肉’の販売はされませんよね?

「出荷した先からお金をいただいて終わり、ですからね。だけど豚肉の販売までやってみたい、と思って。得られるものはでかいですよ。」


’養豚場が豚肉を販売する、そんなことができるのか’って…

前掛け-普段、食べる我々はあまり意識しないですが、養豚場さんと、お肉屋さん、全然違うお仕事ですよね?

「前掛けに’豚肉職人’って入れたじゃないですか。だけど、これは本来は無い言葉で、我々養豚業は豚を育てる、までが仕事なんです。’豚職人’なんですよ。豚肉、じゃないんですね。

豚を育てて、それが屠場に行き、加工され、世に出ていく。
通常は、育てた豚が出て行くと、その先は分からないのが実情なんですね。

我々は、豚を加工する方たちともつながってどんどん関わっていき、知ることで、
豚を飼育するだけじゃなく、豚肉の職人にもなれるんじゃないか、そういう思いでやっているんです。」

-それで養豚場だけでなく、豚肉の販売まで始められたんですね。

「苗字の和家(わけ)って珍しい名前でしょ、
その和家から取って、’和之家豚(わのかとん)’という名をつけて販売してます。

我々もそうですが、今、物を作っている人は、誰も皆、個人ブランドになっている、
続けているということだけでそれがブランドだ、そう思うんですね。
そこに気付かないといけないと思うんです。

養豚場がオリジナルブランドで豚肉を販売する、そんなことができるのか、
と周りには言われましたけど、
’いやいやできます、やります!’
と言ってやっているんですよ。

考え方次第で何でも出来ると思うんですよ。」


-そうですか、’出来ます、やります!’ですね!

「あとはエンドユーザーさん、消費者さんは、養豚場、生産者から直接買いたい、っていう
想いがありますよね。みなさん、和家さんから直接買いたいっておっしゃるんですよ。

それで、それを始めてみると、直接お客さんから声が聞けるんですね、
だから物は黙っていても良くなっていきますよ。」


作っている人間が食べている人の顔を見る、一番プレッシャーです(笑)…

前掛け-お話を聞いていると、和家さんは業界的には異端児ですね(笑)。

「誰もやっていないから目立ちますよね。あそこはヘンなことやっているって(笑)。

業界内でも注目されてるみたいで、先日も屠場に行ったら、豚が良くなって来てるねえ、
って言われました。周りの見る目が変わってきてるんですね。

養豚場自ら豚肉を販売する、っていうのは、エンドユーザーのお客さんのためにやったことなんですけど、業界内の身内にもいろいろ良い影響が広がればと思います。
他の養豚場さんたちもそうなって行けばいいな、と。

作っている人間が買ってくれる人に顔を見せるよりも、
作っている人間が食べている人の顔を見る、のが一番プレッシャーですね(笑)。
万が一でも間違っちゃいけないなって。」

-なるほど。最近の食品偽装なんかも、そうであれば絶対起こらない、起こせない、ですよね。

「本当の安全、っていうのはそこにあると思いますよ。
それがいくつもの業者を介して、自分で作っているものが、どこで売られて、誰が食べて
いるのか分からない、それが今の日本の現状ですよね、
そうなるとどうしても’利益’重視に走りやすいじゃないですか。」


-そうですね、’食べている人の笑顔を見れば…’、食業界、だけに限らず、現代の仕事全般に言える、大事なことですね。
いつから直接販売を始められたんですか?

「昨年からですね。平成18年に(ここにある)食品営業許可書を取りましたから。」

-これが許可書なんですね、養豚業をされている方で、この許可を取ってらっしゃる
方って少ないんですか?

「少ないですね、養豚場やってて、その豚肉を売るために看板掲げる人は、まずいないんじゃないですかね。大規模の企業養豚は別として、いないですね。

加工場も持てないし、実際に金額も上がってしまいますね。一頭が全部売れてくれれば
いいですけど、さまざまな部位があるし。
だから加工場さんにもいろいろお願いしながらやってます。
はっきり言って利幅は無いです(笑)。」


前掛け-直接販売をはじめるきっかけは何だったんですか?

「ある日、養豚協会の関係で行われた消費者さんへのセミナーに呼ばれたんです。生産者の話を聞かせてくれって。

仕事のあとに、ツナギ着て行きましたよ。ツナギは洗濯したやつだから大丈夫ですよって(笑)。

その時に、ブランドや餌のことなどいろいろ聞かれるんですよ。そこで、ある女性の方に
’お宅は何の豚作っているんですか?’って聞かれ、’はい、一般の国産豚を作っています’と言いました。
一通り話した後、’あなたの豚、どこで売られているか分からないの?’って聞かれ、
’ああ、すみません、分かりません。。。

1年間、時間をください。販売できるようにしますので。’って。」


-和家さんとしては、それまでも、そのように疑問に思うことはなかったんですか?

「いや、それがね、自分の中で、前々からそれを知りたい、自分の目に見えるところで
販売したい、っていう気持ちはあったんですよ。やらなきゃいけないなって。
だからちょっとずつ、勉強はしていたんです。」

-だけど誰もやっていないし、すぐには出来ないですよね?

「僕は、実はサラリーマンの後、養豚場をやっていた嫁さんと結婚してこの業界に入ってるんですよ。

この業界、売り手商売、ですからね。養豚業者が直接豚肉販売する、っていうようなことは全く考えられない。販売店へ挨拶に行っているのが知れて、お前、なんでそんなことやっているんだ!って言われたり。」

-そういう動きは、掟破りなんですね。

「そうなんです。そんな中で、ずっとやらないと、という思いがあったので、いろいろ獣医さんなどにもアドバイスもらいながら、販売に向けて2年くらい勉強はしてました。

何事も準備が大事です。
その後、加工業者さんも、誰もやっていないことをやってみよう、協力するから出来る限りやってみよう、と言ってくれて。

そんなタイミングで、セミナーでおばさんに’どこで売っているか分からないの?’と言われ、背中を押されたような感じですね。」


前掛け次々にチャレンジを続ける、和家養豚場さんの取り組み、姿勢は確実に周りに影響を与えている。

壁に貼られている養豚協会のポスターの写真も、和家養豚場さんがモデルになっているとか…。

ちなみに、隣の大きな大きなガンダムは、和家さんのご趣味…^-^だそうです。ガンダムとザク、2体ありました。

みんなが作ってくれている’和之家豚’だと思います…

-まず、どこへ販売され始めたんですか?

「最初は老人ホームさんでしたね。そうやって直接豚肉の販売をはじめて、
あ、お金を払ってくれるのはこの人たちなんだ!って気付きましたね。

お客さんが買いたいものは、決して安いだけのものじゃないんだ、
安心で美味しいものを食べたいって。

老人ホームの方から聞いた話では、認知症で歯が無い方が誤って口に入れてしまって
「あ!」と思ったら、歯茎でかみながら、うちの豚肉を食べてたって。
驚いてらっしゃいましたよ。

理屈で言ったら’うちの肉はきめが細かい’とかって言うことになるんだけど、
でも理屈じゃないでしょ、食べるものって。食べたいから食べてくれたんだろうなって。

その後、お客さんは各地へ広がっていってます。通販で毎週数百グラムずつ買っていただく方もいらっしゃいますし。送料もかかるんですけどね。ありがたいですね。」


-以前、前掛けアンケートで、卸先の飲食店さんで、お客さんとして来ていた小学生が
「この店では豚肉しか食べないよ」と言っているのを聞いて涙が出た、と…。

「そうなんです、茨城の近くの後輩のお店なんですけどね。そこで出す豚肉がいい、って
他のホテルさんからも話が来たり、つながって行ってますね。
人と人がつながっていかないと、商売にならないですね。

これからは、ますます’残っていく’ことが大事です。じゃあ’残る’って何なのか、
それはお客さんに必要とされる、ということだと思います。
まずはそこなんじゃないですかね。

必要とされ、儲けるにはどうすればいいか、は後から考えればいいことなんじゃないか、と思います。」


-いろいろなタイミング、つながりの中でスタートされて今に至っているんですね。

「そうなんです、お客さんや取引先に支えられながら、みんなが作ってくれている’和之家豚’だと思います。」


-最後になりますが、将来の夢は何ですか?

「将来、そうですね、65歳くらいまでがんばって、その後は’おもちゃ屋’でもやりたいですね(笑)。」

-長い時間、お話聞かせていただき、本当にありがとうございました!

前掛け前掛けは、イベント、お祭りなどで直接販売されるときに、子供さんたちと一緒に付けている、という和家さんと、最後に記念撮影。

「前掛けを大量に作ったんだろ、くれ!と言われるんですよ(笑)。
だけど、そうじゃないよ、少量で作ってくれるところ探して作ってもらっているんだ、
って言ってるんです。50万円分買ってくれたら前掛けあげますけどね(笑)。」


前掛け☆最後に…我々も、和家養豚場さん直売の豚肉を、年末の忘年会の時にいただきました!その時のブロック肉をステーキにした写真です^-^
理屈抜き、美味しい!しっかりと豚肉に味があるんですが、後味はさっぱりしている。大袈裟ではなく、今まで食べた豚肉の中で一番美味かったです!通販もOKとのことなので、美味しいお肉を食べたい方、ぜひ!(西村)

茨城県東茨城郡茨城町鳥羽田
和家養豚場さまホームページです→http://www16.ocn.ne.jp/~wakefarm/